会名 | 受賞者 |
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第30回 2023年 |
●多文化間精神医学会賞 外務省メンタルヘルス対策上席専門官、JAMSNE東京メンタルヘルス担当理事として在外邦人サポートネットワークの構築、東北大震災以降の特定非営利活動法人 「心の架け橋いわて」を立ち上げての精神科医療支援。著書「異国でこころを病んだとき」、「海外生活ストレス症候群」、多数の訳書を出版。神経学者としての学術的深さに多文化的臨床実践と多様な連携、学際的姿勢を貫いた。 |
第29回 2022年 |
●多文化間精神医学会賞 多文化共生をコミュニティ心理学的視点から捉え、コンフリクトの解決手法、エンパワーメント、他の学問との協働を提議し続けていた。異文化教育に多くの貢献があり、日本在住の移住者、国際結婚、難民、中国帰国者などであり、各グループの研究者らとの連携をされてこられた。著書『異文化間葛藤と教育価値観―日本人教師と留学生の葛藤解決に向けた社会心理学的研究』、編著多数あり。 |
第28回 2021年 |
●多文化間精神医学会賞 第21回:手塚千鶴子 多文化間カウンセリング、異文化コミュニケーション、異文化間教育を専門とし、留学生と日本人学生がともに学ぶ授業、三田の家の活動を通して、多文化交流を触媒に統合的で、双方向の学びや成長をひきだせる新しい教育実践のありかたや、学びをはぐくむ場やプロセスを研究実践した。当学会においても他学会との橋渡し役、ワークショップや雑誌での特集のとりまとめなどの貢献をした。 『黒板とワイン―もう一つの学び場「三田の家」』(共著)、『原爆をめぐる日本人の語り-怒りの不在の視点から-』などの著書により、文化に関する深い考察をまとめた。 ●多文化間精神医奨励賞 第6回:東畑 開人 臨床心理学・精神分析・医療人類学を専門とし、講演・著作活動を通して、臨床における「文化」の重要性を一般の人々にもわかりやすい言葉で語り掛け、多文化間精神医学的視点を広めるのに貢献し、臨床実践と研究を統合してきた。 著書に『野の医者は笑う―心の治療とは何か』、『日本のありふれた心理療法―ローカルな日常臨床のための心理学と医療人類学』(誠信書房)、『居るのはつらいよ―ケアとセラピーについての覚書』(医学書院 )があり、福祉の日常性の意味を新しい視点で捉え直した画期的なエスノグラフィーを展開している。 |
第27回 2020年 |
●多文化間精神医学会賞 第20回:阿部 裕 精神科医として日系ブラジル人などの外国人のこころの支援と国内における先駆的研究を行う。当学会の外国人支援委員長を務め、多職種ネットワークの創設と四谷ゆいクリニックの開設により、文化的コンテクストを重視した先進的な多文化診療と実践活動を重ねてきた。主著は「多文化精神医療 ー自然、風土、文化、そして、こころー」(2019年)、大学退職記念論文集など。 |
第26回 2019年 |
●多文化間精神医学会賞 第19回:北西憲二(北西クリニック、森田療法研究所) 長年にわたり日本独自の森田療法を国内外に広める活動、出版、そして外来森田療法の開発と実践を行ってきた。日本、韓国、台湾による東アジア多文化間精神医学研究会( EAATCP)の日本側責任者として、多文化間精神医学的観点での国際的学術交流の推進に貢献した。 |
第25回 2018年 |
なし |
第24回 2017年 |
●多文化間精神医学会賞 第18回:下地明友(熊本学園大学) 文化精神医学者として『〈病い〉のスペクトル:精神医学と人類学の遭遇』(金剛出版)に代表される論文、著書を発表。臨床経験からみいだされた「風土(臨床場)」「治癒の多元構造」の論述、混沌とした「場」の理解を導いている。他に沖縄のスピリチュアリティ,水俣学,老年学を縦断する学術的業績が挙げられる。 ●多文化間精神医学会奨励賞 第5回:堀 有伸(医療法人社団むすびの会;ほりメンタルクリニック) 東北大震災後、福島県南相馬市にて、メンタルヘルスの研究と支援の実践を行っている。著書には「日本的ナルシシズムの罪」(新潮文庫)、当学会誌への論文投稿などがあり、昨今の日本社会の問題すべてに通底している文化的背景を精神分析的に論考した。 |
第23回 2016年 |
●多文化間精神医学会賞 第17回:野田文隆先生(めじろそらクリニック) 本学会の前理事長として創立、発展を主導し、後進を育成し、多文化間精神医学の学問的交流を拡げた。またカナダでの邦人外来支援、日本在住難民や外国人への精神医療の実践者としての功績が大きい。マイノリティの精神医学―疾病・障害・民族少数派を診つづけて」(大正大学出版会)などの著書がある。 ●多文化間精神医学会奨励賞 第3回:磯野真穂先生 (国際医療福祉大学大学院保健医療分野) 『なぜふつうに食べられないのか:拒食と過食の文化人類学』(春秋社)の出版による。 100時間に及ぶ聴き取り調査をもとにエスノグラフィーの新しい境地を開いたこと、医療人類学を広範に知らしめ、 臨床現場において「文化」を考えることの意味を示した業績による。 |
第22回 2015年 |
●多文化間精神医学会賞 第16回:閔秉根(ミン・ビョングン)先生(韓国蔚山大学名誉教授) 1999年から開催されてきた「日韓両国の若い精神科医のための合同研修会」の韓国側主催者として牽引し、文化・医学的な交流を通じながら日韓において多くの後進を育てた。韓国語訳で森田正馬の著書を出版するなど、韓国に日本の精神医学を紹介している。 ●多文化間精神医学会奨励賞 第4回:松嶋 健先生(京都大学・人文科学研究所 現・国立民族学博物館研究員) プシコ・ナウティカ:イタリア精神医療の人類学』(世界思想社)の刊行による。 イタリアの脱施設化の歴史と現状を,その地域と人間に密着しながらエスノグラフィックにたどり、 日本においても地域精神保健研究を進めるのに大きな示唆を与えたと評価された。 |
第21回 2014年 |
●多文化間精神医学会賞 第15回:江口重幸 長年多文化間精神医学の分野での学術研究に多大な寄与した。 特に、「病いの語り」、「精神医学を再考する」などのアーサー・クラインマンの仕事の翻訳やシャルコー研究で大きな貢献をしている。 |
第20回 2013年 |
なし |
第19回 2012年 |
●多文化間精神医学会賞 第14回:李創鎬(東京武蔵野病院) 脱北者研究、多文化外来などの実践の業績 |
第18回 2011年 |
●多文化間精神医学会賞 第13回:途上国の精神保健を支えるネットワーク(Supporters for Mental Health:SUMH) 日本の精神保健分野での経験を途上国に紹介しながら、途上国の人々と共にその国に適した精神保健体制を考えていきたいとの願いのもとに設立された国際精神保健NGO |
第17回 2010年 |
●多文化間精神医学会奨励賞 第2回:鵜川 晃(大正大学大学院研修生) |
第16回 2009年 |
●多文化間精神医学会賞 第12回:新福尚隆(西南学園大学人間科学部) 世界保健機関(WHO)・西太平洋地域事務局に13年勤務,帰国後は神戸大学・医学研究国際交流センターにて国際保健に幅広く貢献.同時に多文化間精神医学会における長年の功績
第1回:北中淳子(慶應義塾大学文学部人間科学専攻) 人類学の巨人Margaret Lockの元で,PhD論文「Society in distress: the psychiatric production of Depression in contemporary Japan」を書き上げた,日本でも稀有な医療人類学者.慶応義塾大学に所属し,躍進著しい活躍をみせている.今後の多文化間精神医学分野において大いに期待できる新人 |
第15回 2008年 |
●多文化間精神医学会賞 第11回:四谷ゆいクリニック 2006年3月多言語対応のクリニックを開設.「多文化に開かれた公正で,ていねいで,安らぎを享受できる,その人に適したレベルの高い医療」をコンセプトに多文化外来を実践 |
第14回 2007年 |
●多文化間精神医学会賞 第10回:杉澤経子(東京外国語大学多言語・多文化教育研究センター) 武蔵野国際交流協会における外国人支援のコーディネーターとしての十数年の活躍,東京外国語大学での協働実践研究プロジェクトのコーディネーターとして,教育,言語,経済,法律,精神等の専門家らとの外国人支援への学問的および実践的な取り組み |
第13回 2006年 |
●多文化間精神医学会賞 第9回:井上孝代(明治学院大学心理学部) マクロ・カウンセリングの理論と実践を首唱し,コンフリクト転換法としてのトランセンド法を紹介,多文化間心理臨床への取り組み |
第12回 2005年 |
●多文化間精神医学会賞 第8回:宮西照夫(和歌山大学保健管理センター) マヤ系先住民集落におけるフィールド調査とマヤ内戦被害者支援プロジェクト展開 |
第11回 2004年 |
なし |
第10回 2003年 |
●多文化間精神医学会賞 第7回:仲本光一(外務省医務官) 海外における邦人の大災害時(えひめ丸事件等)に多文化的援助 |
第9回 2002年 |
●多文化間精神医学会賞 第6回:酒井明夫(岩手医科大学精神科教授) 「文化精神医学序説」(金剛出版)出版などの業績 |
第8回 2001年 |
●多文化間精神医学会賞 第5回:西園昌久(心理社会的精神医学研究所所長) 永年の多文化間精神医学に対する貢献 |
第7回 2000年 |
●多文化間精神医学会賞 第4回:太田博昭(パリ、サンタンヌ病院、邦人医療相談室) パリにおける邦人保護活動 |
第6回 1999年 |
●多文化間精神医学会賞 第3回:石川能也(あかつきの村、神父) インドシナ難民に対する民間レベルでの援助 |
第5回 1998年 |
●多文化間精神医学会賞 第2回:桑山紀彦(上山病院精神科) 外国人花嫁への援助、海外NGO活動など |
第4回 1997年 |
●多文化間精神医学会賞 第1回:江畑敬介(都立中部総合精神保健福祉センター長) 「移住と適応」(日本評論社)の出版はじめ、中国帰国者への援助、文化精神医学への貢献など |
第3回 | 学会賞創設前 |
第2回 | 学会賞創設前 |
第1回 | 学会賞創設前 |